曽於市福祉大会大会作文最優秀賞
曽於市の福祉大会で最優秀賞を受賞した6年生の天辰彩良さんの文章です。
福祉大会のリーフレットにも掲載されました。素敵な文章ですのでお読みください。
題名:笑顔をとどけて
「緊張する・・・」
私は、不安な気持ちのまま、ふれあい館に向かいました。頭ではわかっているけど、やっぱりなんか怖い。移動のバスで、そんなことばかりぐるぐると頭をめぐっていました。
二学期に入ってから。総合的な学習の時間で福祉を学びました。その中でも「高齢者福祉」を学び。「認知症」について勉強しました。ふれあい館から、佐々木さんと松本さんが来てくださり、認知症についてわかりやすく話をしてくださいました。
ふれあい館は、認知症の方々はサポートしながら共同で生活をする施設です。認知症になると、脳や体に変化が見られ、今まで覚えていたことを忘れたり、状況が分からなくなったりしてしまいます。中には、激しい人もいて、勝手に外に出てしまったり、急にたたいてくる人もいたりするのを聴いて、想像がつかない状況に逃げ出してたくなるような気持ちになっていました。
ふれあい館に着くと、私たちは高齢者の方とペアにあってお話をすることいなっていました。
「こんにちは。」
とあいさつをすると、
「こんにちは。」
と返ってきて、「おっ。返ってきた。よかった。」と笑顔になれました。それから、
「私は、天辰彩良です。好きな食べ物は、いちごです。」
と歌えると、名前や好きな食べ物や、これまでされていた仕事について教えてくださいました。「なんだあ。よかった。」と思っていると、「名前はなんて言うの。」と聞かれて、固まってしまいました。「笑顔でやさしく、相手の目を見て、ゆっくり話す」を目標にしていましたが、動揺を隠せませんでした。それが、何度も続きました。緊張もあるし、高齢者の方の表情もくもっていくのが分かりました。すると、スタッフの方が「●●さん、子どもたちが●●さんのこと知りたいって。教えてあげて。」と、しゃがみながら肩を触ってにこやかにいうと、高齢者の方もにこにこしながら話をしていました。スタッフの方の対応に圧倒されました。同じことを聞かれていても平然と対応しているのはすごいと思いました。
私もやってみようと「笑顔で」「近くで」「やさしく」話しかけるのを心がけました。だんだんと笑顔で話せるようになり、高齢者の方も笑顔でこたえてくれるようになりました。
今回の訪問で、私自身の気持ちの変化に気付きました。これまでは、「怖い」という気持ち一色だったけど、スタッフの方の対応を目の当たりにしてからは「やさしく」「近くで」「笑顔で」を意識して話せるようになりました。短い時間だったけど、みなさんに笑顔を届けられたかな。
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